運送事業者の営業赤字拡大

おはようございます。今朝は寒く、雪も降りましたね。東京は桜が開花、こちらはまだまだ、これからですね。

さて、昨日23日に全日本トラック協会が、全国2188のトラック運送業者の2013年度決算版経営分析報告書を発表しました。これによると、63%(1384社)が赤字経営となっていました。特に、車両10台以下(692社)では、66%(469社)が営業赤字を計上していました。

物流の活発化によって売上高は拡大したのですが、コストアップが、それ以上の経営圧迫要因となって、売上高営業利益率は2.3ポイント悪化しました。

貨物運送事業の収入は、1社平均2億234万2千円で、前年度に比べて12.3%増加し、7年連続減少に歯止めがかかって、上昇に転じました。

しかし、燃料価格の上昇で、営業利益率は2.3ポイント低下、さらに赤字幅を拡大させ、7年連続の赤字となりました。

多くの中小運送事業者は、燃料上昇分を運賃、料金に転嫁できておらず、仕事が増加しても、さらに赤字幅を拡大した、と分析しています。

そして、行政等による調査・指導を受けて、事業を廃止するところもあります。つまり、今はぎりぎり踏ん張っていますが、燃料代の高騰や人件費アップなど、何かしらのきっかけにより、最悪の状況に陥る会社は数多くある、ということでしょう。

さらに、運転手の年齢層は、45歳以上が半数を超えており、若年層(25歳未満)の人材確保が課題となっています。また、勤続年数は、10年未満が3分の2を占めており、運転手が定着していない状況にあります。

経営立て直しの一つの手段として、人材育成があるのではないでしょうか。育てた挙句に辞められる、独立されるなどの懸念もあるのでしょうが、人を大切にする会社であれば、そのリスクも減らすことができるのではないでしょうか。あまちゃん?

動かなければ衰退、淘汰されていきます。動くとすれば、人を育てることが、人で成り立っている会社の生きる道だと思います。