パワハラ、和解後に再び:社労士団体に最高裁

おはようございます。先週、久々に東京に行ってきました。セミナー出席でしたが、いい刺激を受けてきました。

社会保険労務士らの事務組合である「神奈川SR経営労務センター」の職員だった女性が、上司らのパワーハラスメントをめぐる訴訟が和解した後も状況が改善しなかったとして、センター側に新たに損害賠償を求めた訴訟を起こしました。2016年2月17日付で、最高裁第2小法廷は19日までに、センター側の上告を受理しない決定をしました。これにより女性逆転勝訴の2審判決が確定しました。

2015年8月に高裁の判決がありました。神奈川SR経営労務センターで勤務していた40代の事務職の女性が、上司からのパワーハラスメント被害を訴えた別訴訟で和解した後も職場環境が改善されなかったとして、センター側に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決です。東京高裁は8月26日に、女性敗訴の1審横浜地裁判決を取り消し、請求通り330万円の賠償を命じたのです。

女性は別訴訟で平成24年11月、センター側が70万円を支払い、再発防止に努めるなどの内容で和解しました。センター側はお金を支払いましたが、今回の訴訟は、他の和解内容を守ったかが争点でした。

1審は、センター側が和解を守らなかったとまでは認められないと判断しました。一方、高裁は、当時の役員が、女性に「過去はどうでもいいじゃないですか」と発言したことなどを挙げ、不誠実な態度を取り続けたと認定しました。社会保険労務士なのに、労務管理の対応を誤った役員らの責任は重大、と指摘しました。

そして最高裁は、センター側の上告を受理しない決定をした、というわけです。女性側逆転勝訴の2審判決が確定したのです。

襟をだたし、気を引き締めなければならない事件です。改めて自らを律しなければなりません。