トラック運転手、北海道内で高齢化50歳以上4割

おはようございます。長かったゴールデンウィークも今日で終わり。明日からは張り切ってバリバリやりましょう。

さて北海道新聞によりますと、トラック運転手の不足が続く北海道内の運送業界で、ドライバーの高年齢化が顕著になっているそうです。厚生労働省などの調査によると北海道内は60歳以上の割合が14.7%で、全国平均を5ポイント以上上回りました。50歳以上では約4割に上ります。人手不足に加え長時間労働が若者に敬遠されている要因もあるようです。

「長距離トラックの運転手が高年齢化し、新たな人材は集まらない。このままでは10年以内に運転手が3割不足する」。食品輸送の札幌定温運輸の伊藤社長は危機感をにじませています。約30人いる運転手の7割は60歳以上です。

同社は運転手不足を補うため、トレーラー輸送を増やしました。荷物をフェリーで運ぶ際、荷台部分のみを積み込み、到着した港からはグループ会社の車両が目的地へ運びます。運転手の人数は半分以下で済み、労働時間の短縮につながります。伊藤社長は「近距離輸送なら希望者はいる。毎日帰宅したいという若者は多く、日帰りできることをアピールし、採用につなげたい」と話しています。

厚労省と国土交通省が2015年9月に、全国の約1200社(うち北海道内43社)を対象に行った実態調査によると、北海道内のトラック運転手のうち50代は26.3%、40代は38.4%、29歳以下は2.1%にとどまりました。

「運転手不足」と答えたのは53.5%に上り、そのうち43.5%が対応しきれずに「輸送を断っている」と回答しました。物流への影響も大きくなっています。

長距離輸送で勤務時間が長くなりがちなトラック運転手は「北海道内から本州への移動で1週間拘束されることもあり、年をとるほど肉体的につらい」(運送会社)ということです。ベテランで運転技術は高いものの、事故への警戒は欠かせくなっています。14年1月には基準を超えた長時間労働に対する国の罰則が強化されましたが、解消は道半ばなようです。

北海道労働局によると、トラック輸送を含む「運輸・郵便業」の北海道内の15年の年間労働時間は2163時間で、10年に比べ約200時間減ったものの、全産業の平均を約400時間上回りました。

北海道に限らず、また運送業に限らず人材不足はあるわけで、厳しい状況が続いています。岩手もそうです。キーとなるのは教育、職場環境でしょうか。簡単ではないです。