おはようございます。昨日は、小春日和のいい天気でしたが、今日は冷たい雨が降っています。暖かくして仕事に励みます。
ヤマト運輸の横浜市にある支店が、残業代未払いなどを理由に、労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかりました。神奈川県連が11月16日、霞が関の厚労省記者クラブで発表しました。是正勧告は8月25日付です。
労連によると勧告内容は、(1)休憩時間が法定とおり取得できていないこと(労働基準法34条違反)、(2)時間外労働に対する賃金が支払われていないこと(同37条違反)です。
30代の元セールスドライバー2人が労連に相談し、労基署に実態を申告していました。労連によると、荷物の取扱量が増え、2人は昼食時間をほとんど取れていませんでした。
また、タイムカードがあるにもかかわらず、配達時間を管理する携帯端末の稼働時間で労働時間が計算されていました。結果として、始業前の業務や、配達終了後に行った翌日への引き継ぎ作業などの大部分が、労働時間としてカウントされていなかったということです。
このうち1人は、辞めるまでの2年間でタイムカードと、端末上の労働時間で約600時間の差がありました。また、2人ともタイムカード上で計算すると、残業時間が36協定で定めた時間を超えていました。
2人は未払残業代約170万円と約150万円(いずれも利息を除く)を求めて、ヤマト運輸と交渉しています。しかし、同社は月の労働時間を示したリストに認印を押してもらっていたとして、印鑑がある数か月分などについては支払わないと回答しています。
会見には2人のうち1人が出席し、「ヤマトがアマゾンの荷物を取り扱うようになって、体感では荷物が2~3割増えたが、人手が足りていない。僕みたいな状況でやっている人が大半。現場は本当に苦しんでいます」と運送業界の苦境を訴えました。
ヤマト運輸は取材に対し、「是正勧告があったことは事実だが、中身の詳細については確認中」と回答しています。
このところ過剰な残業実態が、有名企業で続々と明らかになってきています。ひずみを正すのは楽ではないことですが、事故につながってからでは遅すぎます。その事故が命とあっては、重すぎます。