2012年度の県民所得は、前年度比プラス

おはようございます。近畿以南では梅雨に入ったようで、こちらはまだですが、なんだかジメジメしてきたでしょうか。

内閣府は、2012年度の県民経済計算を公表した。1人当たりの県民所得は、26の県で前年度に比べプラス。地域別では、北海道東北、中部、近畿、九州地域ブロックでプラスとなった。

県民所得の内訳を寄与度でみると、県民雇用者報酬は25の県で前年度に比べマイナス、企業所得は25の県でプラス、財産所得は24の県でマイナス。1人当たり県民所得における都道府県のバラツキを変動係数でみると、2年ぶりに縮小した。

実質経済成長率をみると、25の県でプラス、最も高いのは宮城の9.7%。以下福島6.9%。岩手、愛知の4.7%。一方、最も低いのは愛媛の▲5.9%であった。

ここで、県民所得とは、県民雇用報酬、財産所得、企業所得を合計したものであり、1人当たり県民所得は、県別の県民所得を各県の総人口(10月1日現在推計人口:総務省)で除したものである。

さて、岩手の県民所得は、3兆3190億円で、県民雇用者報酬は209万円で全国30番前後と低い。総人口は130万人、1人当たり県民所得は254万7千円だ。岩手の実質経済成長率は+4.7%であった。

岩手の県民経済計算の特徴は、名目で4.8%と2年連続、実質でも4.7%と3年連続のプラス成長となった。生産面では、製造業をはじめ、全ての産業で増加した。分配面では、民間法人企業所得などが増加し、1人当たり県民所得は平成13年度以降で最高となった。支出面では、政府最終消費支出および民間最終消費支出などが増加した。


トラックドライバーの人材確保・育成

おはようございます。もう6月、そろそろ梅雨の季節になるのでしょうか。北国では、まだまだの感じではありますがね。

国土交通省は、厚生労働省と「トラックドライバーの人材確保・育成に関する連絡会議」を開催し、トラックドライバーの人材確保・育成に向けた対応策を取りまとめました。

トラック運送事業者の多くが中小企業であること、トラックドライバーの就業環境が長時間労働・低賃金となっていること、また就業者に中高年層の占める割合が高く、若年就業者の割合が低いことなどを背景に、中長期的にトラックドライバーの人材不足が懸念され、人材確保・育成が差し迫った課題となっています。

このため厚生労働省と国土交通省では、現状認識の共有や相互の連携に向けた取組についての検討を行い、トラックドライバーの人材確保・育成に向けて今後とも両省が連携して施策などを実施していくこととしました。

トラック運送業界の現状として、以下のような特長があります。

1.トラック運送事業者のほとんどが中小企業者であり、荷主に比べ立場が弱く、手待ち時間の負担を押し付けられている。また、適正な運賃収受がなされていないといった課題がある。
2.その結果、トラックドライバーの労働環境は、長時間労働であり、かつ給料も低い状況にあるため、ドライバー不足が懸念される。
3.全産業平均に比べて、道路貨物運送業では、就業者に占める女性の割合が非常に低い。
4.トラックドライバーの有効求人倍率については、景気回復等により、年々上昇傾向にあり、人材不足が顕著となっている。
5.他の産業と比較して、運輸業における各種雇用管理制度(目標管理制度、研修、小集団活動など)の導入割合は低い傾向がみられる。

このような現状のトラック運送業界の状況を踏まえ、トラック運送業の人材確保に向けた取組を、「魅力ある職場づくり」「人材確保・育成」の観点から実施する、としています。

魅力ある職場づくりについては以下のことを行うとしています。
①取引環境、長時間労働、賃金等の労働条件の改善
②雇用管理の知識習得・実践の推進
③雇用管理に資する助成制度の活用促進
④現状の安全管理の徹底

また、人材確保・育成の施策については以下のとおりです。
①トラック運送業への入職促進
②女性の活躍促進
③関係団体等との連携による人材育成・定着支援の推進
④事業主等による人材育成の推進

対応策の詳細については、主に、パンフレットやガイドラインの周知(国交省)と助成金の活用(厚労省)が記載されています。まあ、現状の制度を利用して、徐々に改善していこう、ということでしょうか。縦割り組織でもありますし。


シャープ単体で債務超過

おはようございます。なんとも過ごしやすい陽気です。1年の中で、最もいい季節ではないかと思います。

テレビや新聞で、既に報道されていますが、シャープは14日、2015年3月期連結決算で、純損益が2223億円の赤字に転落したと発表しました。赤字は2年ぶりで、液晶パネルやテレビ事業の低迷で抱えた累積損失を一掃するため、資本金1218億円を5億円に減資します。

一時、報道では1億円以下にし、中小企業となる、とか言われていましたが、好ましくないなどの意見が出されたこともあってか、5億円に落ち着いたものと思われます。

単体決算では、59億円の債務超過に陥りました。再建に向け、社員全体の1割に当たる約5千人を国内外で削減し、主力取引銀行などから2250億円の金融支援を仰ぐようです。

経営再建策では、国内で社員の15%に相当する3500人程度の希望退職を募り、海外でも1500人程度を削減します。そして、一般社員で2%、管理職で5%の賃金削減を検討しているようです。大阪市の本社ビル売却も決めました。低迷する海外のテレビ事業を縮小し、カナダやオーストラリアでの販売から撤退します。

15年3月期の連結営業利益は480億円の赤字です。また、構造改革費用など計1456億円の特別損失を計上しました。再建策を着実に実行し、16年3月期に営業損益を800億円に黒字化させる計画で、純損益の黒字は17年3月期を見込んでいます。

金融支援では、主力行の、みずほ銀行と三菱UFJ銀行が各1000億円、日本政策投資銀行などが出資する投資会社ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(JIS)が25億円へ増資を、それぞれ優先株で引き受け、シャープの資本増強に応じます。JISは社外取締役2人を派遣します。

一世を風靡したシャープですが、盛者必衰なのか、成功事例に固執したのか、経営とは難しいものです。しかし、甘さ、遅さはあったのだろうと思います。回復に期待したいものです。