コンビニ店長自殺は労災、遺族が逆転勝訴

おはようございます。オリンピックが終わり、岩手直撃の台風も大きな被害を残して去り9月になりました。昼はまだまだ暑いとはいえ、虫の声も聞こえており、秋の訪れを感じています。

コンビニの店長だった男性(当時31歳)が自殺したのは過重労働が原因だとして、遺族が国を相手取り、労災保険の遺族補償を支給するよう求めた訴訟の控訴審判決が9月1日、東京高裁でありました。

裁判長は、「男性は過労によるうつ病で自殺した」と認定しました。遺族の請求を退けた一審・東京地裁判決を覆しました。

一審は自殺前の約半年間の残業時間などから「業務上の心理的負荷は中程度だった」しました。

高裁判決によると、男性は2002年、東京や千葉などでサークルKサンクスを約130店経営する会社に入社しました。07年に東京都港区の店で店長になりましたが、09年1月に退職願を提出し、2月に自殺しているのが見つかりました。

判決は、男性は半年間の平均で月120時間を超える時間外労働があり、遅くとも08年12月にはうつ病になっていたと認定しました。自殺直前の時間外労働は少なくなっていたものの、「発病前の1年の長時間労働は相当に過酷だった」として、うつ病が自殺の原因だったと判断しました。

国側は訴訟で「業務が自殺の原因ではない」と主張しました。昨年12月の一審・東京地裁判決は、男性が08年5月に適応障害を発症したと認めたものの、その後に時間外労働が減少したことなどから自殺との因果関係を否定していました。

やはり長時間労働はダメですね。そして様子の変化には敏感であることが必要ですね。改めて痛感しました。さて、これからパラリンピックに注目していきたいと思います。


若い労働者を賃金で優遇「企業裁量の範囲内」

おはようございます。昨晩は過ごしやすい夜でした。少しずつ秋が近づいている気がします。これからフル回転でやります。気合いだけ?にならないよう引き締めます。

東京都中央区の運転手派遣会社に勤務していた男性(69)が「業務が同じなのに60歳未満の運転手より賃金が安かったのは違法だ」として、会社に400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が8月25日、東京地裁でありました。

裁判長は、年齢の若い労働者を賃金で優遇することは「企業の裁量の範囲内で、不合理な差別とは言えない」として、男性の請求を棄却しました。

判決によると、男性は別の会社を60歳で定年退職した後の2008年、有期契約の運転手として就職し、14年まで勤めました。賃金は、60歳未満の運転手と比べて8割程度でした。

判決は「人材の処遇には企業の裁量が広く認められるべきだ、定年後に賃金水準が下がるのは日本では一般的」と指摘しました。

男性が就職時に労働条件を認識していたことなどから「今回の事実関係では、年齢による賃金格差は権利侵害にはならない」としました。

よくわかりませんが、まあ妥当かもしれませんね。同一労働同一賃金よりも裁量範囲内だ、ということでしょうか。経験の違いもあるかもしれません。


育休実態調査2016

おはようございます。リオオリンピックも終盤戦ですが、日本の活躍は素晴らしいですね。皆さんにアッパレですね。

人材採用・入社後活躍のエン・ジャパンが運営する人事担当者向け中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」上でサイトを利用している企業を対象に「育児休業」についてアンケート調査を行い、233社から回答を得ました。

育児休業について、女性の取得実績があると回答した企業は84%と2013年に実施した同調査(81%)に比べ3ポイント増加、男性でも15%と前回調査(13%)より2ポイント増加という結果になりました。

企業規模別に育児休業の取得実績を見ると、女性は100名以下で77%、101名以上では90%以上と企業規模問わず浸透してきていることがわかります。男性については1~100名の企業は7%、501名以上の企業では35%という結果でした。

育児休業を取得させる上での課題については、73%の企業が「休業する社員の代替要員の確保とコスト」を挙げています。特に最低限の人数で業務を行っている中小企業の場合、「代替要員を確保しても復職後に余剰人員の配置などが難しい」、「不人気業種なので、そもそも人が集まらない上に採用・雇用コストがかかる」などの声が散見されました。

育児休業を取得した社員が復職しやすいような措置をとっているか伺ったところ、約半数の企業が措置をとっていると回答しました。従業員数501名以上の企業では約7割の企業が何かしらの措置を講じているようです。

具体的に行っている措置については、約6割の企業が「休業前に相談」(58%)、「復職前に面談」(62%)を実施と回答しています。また、企業規模別で見ると、従業員数501名以上の企業では、「休業中に在宅での教育研修を実施」(20%)と回答した割合が他の企業規模群よりも高くなっています。

職場環境向上と人員確保の対策が求められているようです。育休復帰支援助成金の要件と合致していると感じました。