違法な時間外労働を摘発

おはようございます。すっかり秋です、朝は布団から出にくくなっているのを感じる今日この頃です。今からこれでは、冬になったらどうするの、と気合いを入れ直しています。

さて、厚生労働省は、平成27年4月から6月までに、2362事業場に対して実施した、長時間労働が疑われる事業場に対する労働基準監督署指導の実施結果を公表しました。

この監督指導は、長時間労働削減推進本部(本部長:厚生労働大臣)の指示のもと、今年1月から労働基準監督署が実施しているもので、1か月当たり100時間を超える残業が行われたとされる事業場や、長時間労働による過労死などに関する労災申請があったすべての事業場を対象としています。

この結果、4月から6月に監督指導を行った2362事業場のうち、約63%に当たる1479事業場で違法な時間外労働を確認したため、是正・改善に向けた指導を行いました。

これらの事業場に対しては、是正・改善状況の確認を行い、是正が認められない場合は書類送検も視野に入れて対応するなど、引き続き、長時間労働の削減に向けた積極的な対応を行っていくとしています。なお、今年1月~6月までに監督指導した事業場の合計は3602事業場となっています。

監督指導結果について、違法な時間外労働があったものは1479事業場(62.6%)でした。そのうち、時間外労働の実績が最も長い労働者の時間数が1か月当たり100時間を超えるものは921事業場(62.3%)、150時間を超えるものは203事業場(13.7%)、200時間を超えるものは35事業場(2.4%)、250時間を超えるものは12事業場(0.8%)でした。

また、賃金不払残業があったものは252事業場(10.7%)ありました。そのうち、時間外労働の最も長い労働者の時間数が1か月当たり100時間を超えるものが118事業場(46.8%)ありました。さらに、過重労働による健康障害防止措置が未実施なものが406事業場(17.2%)ありました。

続いて、主な健康障害防止に関する指導の状況ですが、過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導したものが1932事業場(81.7%)ありました。そのうち、時間外労働を月80時間以内に削減するよう指導したものは1471事業場(62.3%)ありました。

また労働時間の把握方法が不正なため指導したものが475事業場(20.1%)ありました。そのうち時間外労働の最も長い労働者の時間数が1か月当たり100時間を超えるものは159事業場(33.5%)ありました。

秋も注意が必要です、気をつけましょう。


10月中旬から番号通知、マイナンバー制度

おはようございます。稲刈りも少しずつ始まっているようです。秋の収穫時期となりました。私は明日27日に、マイタケ狩りに行ってきます。晴れるといいのだけれど、まあ晴れ男なので大丈夫でしょう。

さて、日本に住民票を持つ全ての人に12桁の番号を割り当てる社会保障と税のマイナンバー制度がスタートします。10月5日時点の住民票に基づいて、10月中旬以降、番号が記載された通知カードが郵送され、来年1月に運用が始まります。

所得や社会保障などの情報を番号で把握し、公平な給付や税負担を実現するとともに、行政サービスの効率化を図ります。ただ、日本年金機構の個人情報流出を受け、情報漏れへの懸念が強まっています。

マイナンバー制度では、原則として生涯同じ個人番号を使い続けます。1月以降、希望者に個人番号カードを交付します。外国人でも住民登録があれば、番号が付与されます。同姓同名で生年月日が同じ人でも、番号で識別できるので、間違いが生じにくいです。

通知カードは住民票の住所に郵送されるため、引っ越した場合、転出・転入の手続きをしないと新しい住所に届きません。

マイナンバーの運用は来年1月からで、源泉徴収票や行政手続きで番号の使用が始まります。国や自治体が、副業も含めた所得情報を、番号で把握できるようになるため、脱税や生活保護の不正受給防止に役立ちます。

2017年1月には、行政機関の間でマイナンバー情報をやり取りする情報提供ネットワークシステムが稼働します。国の機関で開始後、同年7月から自治体などが加わります。住民票や所得の情報をネット経由で確認できるため、行政手続きの際に住民票などの添付書類が不要となります。個人用サイトも2017年1月に開設されます。

国民年金保険料の納付免除申請などの手続きのほか、各種給付や予防接種の通知なども受け取れます。マイナンバー情報を、どの機関がいつ使用したのかも確認でき、行政の情報閲覧を自ら監視できるようになります。

でもいいことばかりではないような気がします。扱いが面倒になるほか、情報漏えいはもちろん、立ち消えの方向にはあるようですが、生鮮食品の消費税還付に個人番号カードを毎回使うとか。いずれ行政のための制度ですから。


国内出張で日当を支給する企業は9割

おはようございます。シルバーウィークに突入しておりますが、皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。天気も良く、行楽日和です。

産業総合研究所は、2015年度国内・海外出張旅費に関する調査を実施しました。早朝出発や時間外帰着を除く通常の日帰り出張における日当の支給状況をみると、支給するが91.4%、支給しないが7.5%でした。日当を支給する企業においては、日当を距離、時間、地域等(役職・資格区分を除く)で区分している企業が43.4%、一律同額(役職・資格区分のみ含む)としている企業が56.0%でした。

日当を一律同額としている企業の平均支給額は、社長3881円、取締役3082円、部長クラス2497円、課長クラス2367円、係長クラス2124円、一般社員2041円となりました。

早朝出発や時間外帰着を除く通常の宿泊出張における日当の支給状況についてみると、支給するが92.0%、支給しないが6.9%でした。日当を支給する企業においては、一律同額(役職・資格区分のみ含む)とする企業が72.5%、出張の距離・時間・地域等による支給区分がある企業が26.9%でした。

日当を一律同額としている企業の平均支給額は、社長4496円、取締役3496円、部長クラス2809円、課長クラス2652円、係長クラス2394円、一般社員2276円でした。

宿泊料については、宿泊地域によって区分を設けている企業もあります。回答企業では、全国一律が50.0%、区分を設けているが44.3%でした。宿泊料を、全地域一律とする企業における平均支給額でみると、社長13372円、取締役11613円、部長クラス10078円、課長クラス9685円、係長クラス9263円、一般社員9088円でした。

国内出張旅費の削減策(複数回答)をみると、テレビ会議やウェブツールによる代替35.1%、ディスカウントチケットや旅行パックの利用31.6%、回数券の利用や出張回数・人数の削減25.3%となっています。

ウェブツール等により便利になり、出張削減に関しても貢献していますが、それでも経費削減は、経営上の大きな課題ですね。