おはようございます。なんとも過ごしやすい陽気です。1年の中で、最もいい季節ではないかと思います。
テレビや新聞で、既に報道されていますが、シャープは14日、2015年3月期連結決算で、純損益が2223億円の赤字に転落したと発表しました。赤字は2年ぶりで、液晶パネルやテレビ事業の低迷で抱えた累積損失を一掃するため、資本金1218億円を5億円に減資します。
一時、報道では1億円以下にし、中小企業となる、とか言われていましたが、好ましくないなどの意見が出されたこともあってか、5億円に落ち着いたものと思われます。
単体決算では、59億円の債務超過に陥りました。再建に向け、社員全体の1割に当たる約5千人を国内外で削減し、主力取引銀行などから2250億円の金融支援を仰ぐようです。
経営再建策では、国内で社員の15%に相当する3500人程度の希望退職を募り、海外でも1500人程度を削減します。そして、一般社員で2%、管理職で5%の賃金削減を検討しているようです。大阪市の本社ビル売却も決めました。低迷する海外のテレビ事業を縮小し、カナダやオーストラリアでの販売から撤退します。
15年3月期の連結営業利益は480億円の赤字です。また、構造改革費用など計1456億円の特別損失を計上しました。再建策を着実に実行し、16年3月期に営業損益を800億円に黒字化させる計画で、純損益の黒字は17年3月期を見込んでいます。
金融支援では、主力行の、みずほ銀行と三菱UFJ銀行が各1000億円、日本政策投資銀行などが出資する投資会社ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(JIS)が25億円へ増資を、それぞれ優先株で引き受け、シャープの資本増強に応じます。JISは社外取締役2人を派遣します。
一世を風靡したシャープですが、盛者必衰なのか、成功事例に固執したのか、経営とは難しいものです。しかし、甘さ、遅さはあったのだろうと思います。回復に期待したいものです。