おはようございます。もう6月、そろそろ梅雨の季節になるのでしょうか。北国では、まだまだの感じではありますがね。
国土交通省は、厚生労働省と「トラックドライバーの人材確保・育成に関する連絡会議」を開催し、トラックドライバーの人材確保・育成に向けた対応策を取りまとめました。
トラック運送事業者の多くが中小企業であること、トラックドライバーの就業環境が長時間労働・低賃金となっていること、また就業者に中高年層の占める割合が高く、若年就業者の割合が低いことなどを背景に、中長期的にトラックドライバーの人材不足が懸念され、人材確保・育成が差し迫った課題となっています。
このため厚生労働省と国土交通省では、現状認識の共有や相互の連携に向けた取組についての検討を行い、トラックドライバーの人材確保・育成に向けて今後とも両省が連携して施策などを実施していくこととしました。
トラック運送業界の現状として、以下のような特長があります。
1.トラック運送事業者のほとんどが中小企業者であり、荷主に比べ立場が弱く、手待ち時間の負担を押し付けられている。また、適正な運賃収受がなされていないといった課題がある。
2.その結果、トラックドライバーの労働環境は、長時間労働であり、かつ給料も低い状況にあるため、ドライバー不足が懸念される。
3.全産業平均に比べて、道路貨物運送業では、就業者に占める女性の割合が非常に低い。
4.トラックドライバーの有効求人倍率については、景気回復等により、年々上昇傾向にあり、人材不足が顕著となっている。
5.他の産業と比較して、運輸業における各種雇用管理制度(目標管理制度、研修、小集団活動など)の導入割合は低い傾向がみられる。
このような現状のトラック運送業界の状況を踏まえ、トラック運送業の人材確保に向けた取組を、「魅力ある職場づくり」「人材確保・育成」の観点から実施する、としています。
魅力ある職場づくりについては以下のことを行うとしています。
①取引環境、長時間労働、賃金等の労働条件の改善
②雇用管理の知識習得・実践の推進
③雇用管理に資する助成制度の活用促進
④現状の安全管理の徹底
また、人材確保・育成の施策については以下のとおりです。
①トラック運送業への入職促進
②女性の活躍促進
③関係団体等との連携による人材育成・定着支援の推進
④事業主等による人材育成の推進
対応策の詳細については、主に、パンフレットやガイドラインの周知(国交省)と助成金の活用(厚労省)が記載されています。まあ、現状の制度を利用して、徐々に改善していこう、ということでしょうか。縦割り組織でもありますし。