賃上げ、設備投資促す:3団体トップ

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。

経団連、日本商工会議所、経済同友会のトップは1月5日、東京都内で年頭記者会見を開きました。経団連会長が「企業の賃上げと設備投資の拡大がかぎとなる」と強調するなど、3氏は日本経済の再生に向け、各企業が積極的な経営を行うべきだとの認識を表明しました。名目GDP(国内総生産)600兆円の目標を掲げる安倍政権の経済政策に協力する考えを示しました。

3氏は、今月下旬に始まる春闘を前にGDPの過半を占める個人消費の拡大のためには賃上げが重要と指摘しました。経団連会長は「デフレ脱却は2016年中に確実に実現する」と述べたうえで、各企業が積極的に賃上げや設備投資に取り組むべきだと強調しました。

日商会頭は、円安効果で収益が拡大した大手輸出関連企業が賃上げを決断することに期待感を表明しました。ただ「輸出をせず、海外に工場もない中小企業の賃上げは、大半が人手不足解消のための防衛的なもの」と語り、円安効果が中小企業に波及するよう大企業が設備投資などを通じ、国内の経済活性化に努めるべきだとの考えを示しました。

年明けから日経平均株価が続落したことについて、経団連会長、日商会頭両氏は中国経済の減速懸念や、中東情勢の緊迫化など海外要因との見方を示しました。その上で、経団連会長は「日本の企業業績は依然好調だ」と述べました。

安倍政権の経済政策に関し、同友会代表幹事は「消費税への軽減税率導入や法人実効税率の20%台実現に比べ、労働法制への取り組みが遅い」と不満を表明しました。不当解雇を金銭補償で解決できる制度などの早期導入を求めました。

いなかの暮らしを見ていると、額なのか率なのかはありますが、賃金の引き上げについては賛成です。中小企業の経営者は大変ですが、地域発展の一つの要素ですね。


育休取得で昇給ナシは違法

おはようございます。今年もあと4日、カウントダウンとなりました。年賀ハガキはほぼ終了しましたが、業務はもう少し続きます。

3か月の育児休業取得を理由に昇給や昇格が認められないのは違法として、京都市の男性が看護師として勤務していた病院側を相手に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷は12月16日付で、病院側の上告を退ける決定をしました。

これにより、病院側に約24万円の支払いを命じた二審大阪高裁判決が確定しました。育児介護休業法は、育児休業を理由に不利益な扱いをすることを禁じています。

男性は京都市の医療法人が運営する病院に2003~13年まで勤務していました。このうち、10年9~12月に育児休業を取得しました。

しかし、病院側は育児休業を3か月以上取ると翌年度は職能給を昇給させないという就業規則があることを理由に11年度の昇給を見送り、12年度の昇格試験の受験資格も認めませんでした。

一審京都地裁は昇格の機会を与えなかったことだけを違法として15万円の支払いを命じましたが、二審は昇給させなかったことも違法と判断しました。就業規則について「育児休業を取得する者に無視できない経済的不利益を与え、取得を抑制させる」と批判しました。

医療法人は「現在は制度を変更しており、育休取得による不利益はない」と話しています。

議員でも話題となっていますが、男性の育児休業取得UPを目指しています。また不利益な扱いも禁じられていますので、最高裁までいったとはいえ、妥当な判決かと思います。時代は少しづつ変わっていきますね。


ワタミの過労自殺訴訟和解

おはようございます。サンフレッチェ広島が3対0で快勝でした、おめでとうございます。次は、失うものなど何もないでしょうから、しっかりプレイしてほしいと思います。

さて、ワタミグループの居酒屋和民で働いていた女性を過労自殺で失った両親が、ワタミ(東京都大田区)や、創業者で参議院議員の渡辺美樹氏らに損害賠償を求めていた訴訟は12月8日、東京地裁で和解が成立しました。原告側によると、渡辺氏らが法的責任を認めて謝罪し、約1億3000万円を支払うそうです。

女性の死は、従業員に過酷な労働を強いるブラック企業が注目されるきっかけの一つとなりました。賠償額には慰謝料4000万円も含まれ、原告側代理人の弁護士は、「通常の倍額で懲罰的要素が考慮された」と指摘しました。 今回の和解内容が、長時間労働の多いサービス業などで労働環境の改善につながるよう期待を寄せました。

同弁護士らによると、和解条項でワタミ側は、女性の死は過重労働が原因と認めました。渡辺氏については、最も重大な損害賠償責任を負うことを確認しました。謝罪の文言を含む和解内容を1年間、同社と渡辺氏のホームページ上に掲載されます。

同社は今後、労使協定で取り決めた残業時間の限度を守るなど過重労働の防止を図ります。渡辺氏の著書購入費などを給料から天引きしていましたが、女性が入社した2008年以降の新卒社員に対し、これらを返金することも盛り込まれました。

厚生労働省で記者会見した父親は「再発防止を盛り込んだのは良かった。今苦しんでいる人たちに、良い影響が出ることを望む」と話しました。

訴状によると、女性は08年4月に入社し、神奈川県内の店に配属されました。6日連続の深夜勤務などで1か月間の時間外労働は、過労死の目安とされる80時間を上回る約140時間に上り、同年6月に自殺しました。

渡辺氏は8日、フェイスブック上で「裁判所内で遺族に直接、衷心より謝罪を申し上げた。最も重い責任は私にある」などとコメントしました。

渡辺氏には大いに失望しました。以前はメディアに頻繁に出ていたのに会見も開かず?フェイスブックでコメントとは。著書も買わせていたのか。