おはようございます。こちらは曇りですが、時々雨が降っています。涼しくはありますが、寒くもなく、まあいい感じです。
高額な年俸を受け取る医師にも一般の労働者と同様に残業代を支払うべきかが争われた訴訟で、最高裁第二小法廷は6月9日、原告の医師と被告の病院から意見を聞く弁論を開きました。
二審判決は「残業代は年俸に含まれている」として医師の請求を退けましたが、弁論は結論を見直す際に開かれるため、二審の判断が見直される見通しです。判決は7月7日に言い渡されます。
一、二審判決によると、神奈川県内の市立病院勤務だった40代の男性医師は2012年4月、年俸1700万円の雇用契約を病院と結びました。病院の規定に従い、「午後9時以降か休日の必要不可欠な業務」には残業代は支払われていました。
しかし、1日8時間を超える労働に残業代の支払いを義務づけた労働基準法の規定を根拠に、医師は「午後9時まで」の残業代などを求めて2013年に提訴しました。
2015年4月の一審・横浜地裁判決は「医師の仕事は労働時間に応じた賃金には本来なじまない」とした上で、高額な年俸も考慮し、「時間外手当は年俸に含まれていた」と判断しました。同年10月の二審・東京高裁判決も支持していました。
この日の弁論で医師側は「医師の過重労働防止のため、労働者として保護する必要がある」と主張しました。病院側は「高給で、労働時間に相当な裁量がある場合、労働者として手厚く保護する必要はない」と反論しました。
結論が見直されるのでしょうか、見守っていきたいと思います。