マタハラの実態

おはようございます。今日は肌寒い日となっております。桜の花も咲き始めたようで、景色のいい季節です。今年の桜は、例年より少し早い気がしています。

そんな春とは裏腹に、マタニティーハラスメントについて。被害支援に取り組む民間団体、マタハラNetは、3月30日、初めて実態調査の結果などをまとめたマタハラ白書を発表しました。

女性の上司や同僚からの被害も多く、加害者は、男女を問わないと指摘しています。調査は1月に、同団体のウェブサイトを通じて実施され、マタハラ被害を受けた経験のある22~72歳の女性186人から有効回答がありました。

マタハラを受けた相手(複数回答可)で最も多かったのは、直属の男性上司で99人(53.2%)。人事部門・男性の経営層が各44人(23.7%)で続き、女性上司との回答も41人(22.0%)ありました。同僚では女性が34人(18.3%)で、男性の2倍に上りました。

被害について、職場の同僚、上司、人事部門に相談した人は86人いましたが、複数回答で解決したという人は12人(14.0%)のみで、48人(55.8%)は放置されたと回答しました。余計に傷つく言葉を言われた、不利益をより強要された、と答えた人も各10人以上いました。

具体的には、「わたしの管理下で妊娠されるのは困る」「子供は1人で十分でしょ」と女性上司から言われたり、「子供が理由なら何でも許されると思うな」と人事部門に対応を断られたりした、との回答があったそうです。

自分自身も含めて人間って、自分が大事な生き物ですから、このような結果になるのではないでしょうか。少しでも思いやる気持ちを持とうと改めて思いました。

ケガや病気の休みは仕方がないけど、妊娠の休みは自己責任という意識、とにかくこちらに迷惑を掛けないでという心理になるのは、残念なことです。

さらに、同僚などに相談できている人より、できない人、していない人が多いということ。全ての人が相談していたら、マタハラ被害の総数は、もっと大きなものとなっていただろうということ。

根の深い問題です。でも避けて通ることのできない問題です。


看護職員、始業前残業代を7割以上が請求していない

おはようございます。今日で3月も終わります。会社で言えば、今日は大晦日で明日が正月といったところでしょうか。来年度?も頑張りますよ。

日本医療労働組合連合会は、「2014年秋・全国一斉退勤時間調査」の結果を公表しました。それによると、看護職員の6割以上が始業前に業務を行っており、約7割が終業後に残業を行っていました。そして始業前の8割以上、終業後の約6割は、残業代を一部あるいはまったく請求していなかったそうです。

調査回答者の職種は「看護職員」が54.6%、事務職などの「その他」が16.3%、「医療技術職(リハビリ以外)」が11.4%、「リハビリ」が8.5%などでした。

集計結果によると、始業前に時間外労働を行った割合は6割以上でした。看護職員が73.6%、その他でも43.5%などとなりました。年齢別にみると、始業前の時間外労働を行った割合は、24歳以下が76.6%と高く、これに25~29歳の68.1%が続きました。

一方、終業時間後に時間外労働を行った割合は約7割で、看護職員が63.3%、医師が76.9%などとなりました。

こうした時間外労働に対して、残業代を請求しているかを尋ねると、始業前については、73.3%が請求していませんでした。終業後については、一部請求しているが36.7%と最も多かったものの、次いで、全額請求しているが27.2%、請求していないが23.2%となりました。

これを年齢別にみると、全額請求している割合は、24歳以下で、始業前6.0%、終業後21.4%でした。25~29歳では、始業前6.7%、終業後26.2%にとどまっており、特に若年層で請求できていない実態が浮き彫りとなっています。

そうした背景について日本医労連では、「教えてもらっている身で残業代を請求するなんてとんでもない、といったような雰囲気を感じているのではないか」などとしています。

実際、残業代の請求を一部している、あるいは、していない人を対象に、全額請求していない理由を尋ねると、請求できない雰囲気がある(25.7%)との回答が最も多く、次いで、請求できると思わなかった(9.0%)などの順位となりました。

なお、同設問に対しては、無回答(37.1%)も多い。この点について、日本医労連では、「これ以上、詳しいことはわからないが、理由が書き難い、書いたことを知られたくない、といった事情もあるのではないか」と話しているそうです。

2009年にも同じ調査を行っていますが、長時間労働は改善されていないそうです。

医療界は、労働やお金より、命を優先しており、その考え方は変わっていないのだと感じました。間違ってはいないのでしょうが、難しい、独特な世界だと改めて思いました。そもそも請求しないと、残業代が支払われない仕組みが、どうにかならないのかと思います。素人がこんなことを言うのもなんですが、医労連のコメントにも違和感を感じますね。


運送事業者の営業赤字拡大

おはようございます。今朝は寒く、雪も降りましたね。東京は桜が開花、こちらはまだまだ、これからですね。

さて、昨日23日に全日本トラック協会が、全国2188のトラック運送業者の2013年度決算版経営分析報告書を発表しました。これによると、63%(1384社)が赤字経営となっていました。特に、車両10台以下(692社)では、66%(469社)が営業赤字を計上していました。

物流の活発化によって売上高は拡大したのですが、コストアップが、それ以上の経営圧迫要因となって、売上高営業利益率は2.3ポイント悪化しました。

貨物運送事業の収入は、1社平均2億234万2千円で、前年度に比べて12.3%増加し、7年連続減少に歯止めがかかって、上昇に転じました。

しかし、燃料価格の上昇で、営業利益率は2.3ポイント低下、さらに赤字幅を拡大させ、7年連続の赤字となりました。

多くの中小運送事業者は、燃料上昇分を運賃、料金に転嫁できておらず、仕事が増加しても、さらに赤字幅を拡大した、と分析しています。

そして、行政等による調査・指導を受けて、事業を廃止するところもあります。つまり、今はぎりぎり踏ん張っていますが、燃料代の高騰や人件費アップなど、何かしらのきっかけにより、最悪の状況に陥る会社は数多くある、ということでしょう。

さらに、運転手の年齢層は、45歳以上が半数を超えており、若年層(25歳未満)の人材確保が課題となっています。また、勤続年数は、10年未満が3分の2を占めており、運転手が定着していない状況にあります。

経営立て直しの一つの手段として、人材育成があるのではないでしょうか。育てた挙句に辞められる、独立されるなどの懸念もあるのでしょうが、人を大切にする会社であれば、そのリスクも減らすことができるのではないでしょうか。あまちゃん?

動かなければ衰退、淘汰されていきます。動くとすれば、人を育てることが、人で成り立っている会社の生きる道だと思います。