ハローワークでの求人紹介サービスが拡大②

ハローワークの求人制度について、今後、休職求人のマッチング率を向上させるために民間開放する、と前回お伝えしました。

助成金を活用したい会社にとっては、このように広範囲に情報を提供しないと、なかなか要件を満たすことができない、ということがあるでしょう。例えば、労働移動支援助成金の再就職支援奨励金は、事業規模の縮小等により、離職せざるを得ない労働者に対して、民間の職業紹介事業者に労働者の再就職支援を委託し、再就職を実現させた事業主に助成されるものです。このような場合には、積極的な民間の職業紹介事業者の活用が要件とも言えます。

一方で、助成金活用の予定がなく、今までもハローワークの求人だけで十分であった会社については、面倒な手間ひまがかからないよう、同意書の作成において、民間の有料職業紹介を受けない旨を示す必要があります。

また、せっかくの新サービスだし、民間有料職業紹介を活用しても良いかな、と思われる場合であっても、見たことも聞いたこともない民間職業紹介会社から求人の問い合わせや照会が入ることも予想されます。さらには、そこから求人の紹介を受けた場合には、紹介費用の発生が生じます。費用対効果にご注意いただきたいを思います。

制度のスタートは9月からですが、6月以降に提出する求人票については、すべて、同意書を添付することとなります。お手数ですが、ご理解のうえ、ご協力宜しくお願いします。貴社にとってウェルカムなサービスであれば大いに利用し、意に沿わないサービスであればご注意いただければと思います。


ハローワークでの求人紹介サービスが拡大

おはようございます。新緑の季節、今がいちばん過ごしやすいときではないでしょうか。

ハローワークの求人制度について、今後休職・求人のマッチング率を向上させるという観点から、民間開放を進めるようです。有料職業紹介などで、優れた知見やノウハウを有する民間事業者等の力を積極的に活用するとのことです。

よりよい人材を求めて求人活動をする会社にとって、地方自治体や職業紹介事業者に、ハローワークの求人情報を提供するサービスが始まります。ただし、ハローワークに提出した求人票のすべてが、自動的に提供されるわけではなく、次の4つのうちから、一つを選択することになります。

(1)①地方自治体(無料)と②民間人材ビジネス(多くは有料)の両方に提供
(2)①地方自治体のみ求人情報を提供(②民間人材ビジネスには提供しない)
(3)②民間人材ビジネスのみ求人情報を提供(①地方自治体には提供しない)
(4)①地方自治体と②民間情報ビジネスの両方とも求人情報を提供しない

ハローワークへ求人申込時に、求人情報提供についての上記(1)~(4)のいずれかを選択する同意書を提出することになります。これに伴い、6月から、現状の求人票の様式が、提供の区分を記載できる形式に変更されます。

なお、制度のスタートは2014年9月からですので、それまでは、いわば試行期間といった扱いになるようです。例えば、6月に、(1)両方に情報を提供する、を選択したとしても、実際に情報は提供されません。提供されるのは9月以降の場合です。

民間人材ビジネスへの情報提供を選択する際には、有料となることもあると思われるので、注意が必要かもしれません。


残業60時間超は、中小企業も5割増しに

おはようございます。5月11日は母の日でしたが、私は、前日の10日に小さな花を贈りました。喜んでもらえたらいいのですが。

●60時間超の残業代は、中小企業も5割増しに
政府は、中小企業の残業代を引き上げる検討に入り、2016年4月をめどに、月60時間を超える残業には、通常の50%増しの賃金を支払うよう企業に義務付けるもようです。

現在の25%増しから、大企業と同じ水準に引き上げるものです。大企業に対しては、既に実施されている割増率ですが、いよいよ中小企業にも適用しようとするものです。しっかり仕事をする人の収入が増えて、消費を押し上げる狙いもある、とのことです。

消費の押し上げはさておき、しっかり仕事をしている人が、残業をしている人でしょうか?一部ではあるものの、残念ながら、社長が望んでいない残業や、不要な残業も多いようです。段取りの悪い社員、仕事の遅い社員に残業が多いというのでは、会社にとって大きな負担、要らぬ負担になってしまいます。

残業割増率が上がる、上がらないにかかわらず、要らぬ残業はなくすべきです。現状を変えようと、いろいろな対策を講じていらっしゃる社長も多いと思いますが、そもそも月60時間の残業って多いのでしょうか?

昔はどうあれ、社会が、世の中が変わってきているのですから、今後は残業時間数の必要性、合理性、妥当性を踏まえて、働き方、給与・手当の決定方法を見直すべきだと思います。