すき家の残業実態

おはようございます。暑い暑い夏が来ています。皆様はお元気にお過ごしでしょうか?

牛丼チェーン「すき家」の残業実態が大きく報道されました。非管理職社員418人の平均残業時間が、月109時間だそうです。一人や二人ではなく、平均なのですから、恐ろしいことが常態化していたことになります。

月100時間の残業は当たり前とか、自分たちはやってきたとか言っても、そんな話が通用するはずもないのです。通用するのは、昭和の時代に働いてきた世代の人に対してだけです。まあ、私は正に、その時代の人間ですから、気持ちはわかります。当時は、月に25日、300時間くらいは、当たり前でした。でもそれは、昭和だったから許されたのです。今はもう平成26年、平成になってから、四半世紀が過ぎています。

今の時代に、月25日勤務とか、300時間労働とか、やる気のある社員だったら当たり前、なんていう認識でいると、パワーハラスメントやモラルハラスメントになってしまします。

マクドナルドの名ばかり管理職の事件があってから、早7年が経ちます。あれから、外食産業だけでなく、サービス、販売など、多くの会社で残業対策がとられ、労働時間、サービス残業などについての意識はずいぶん変わりました。

すき家の労働時間の問題は、いかに会社の看板、ブランドに傷をつけ、結局は売り上げが落ちるということに、まだ気づいていない経営者がいたのかと感じた報道でした。

これが引き金となって、労働時間トラブルと、労働基準監督署への申告事案など増えるだろうと思います。各社での労働時間対策が進み、コンプライアンスも浸透し始めたとはいえ、十分ではない現状もあり、意識が薄れかけていた部分もあろうかと思います。

ぜひ、この機会に、会社の就業規則、働き方のルール、そして給与規程を見直していただければと思います。この夏こそ、見直しをする絶好の時期です。規程の改定までには、3か月くらいかかるからです。今までの給与規程に不安がある会社さまはもちろんですが、来年1月から規程を変更しようかな、とか、来年度4月からの変更を考え始めようとする場合、ぜひ、今のこの時期からご検討ください。


ボーナス支給額と就業規則

おはようございます。ジメジメと、うっとおしい日が続きますね。

この夏のボーナス額は決められたでしょうか?既に支給された会社も多いかもしれませんね。毎年のことながら、決定にあたり、いろいろ迷ってしまうのがボーナス支給額です。

2014年夏のボーナスは、大手企業だけでみると、従業員1人あたり88万9千円。大手企業だけでなく、日本全国でみると、36万3千円だそうです。前年と比べた伸び率では、8.8%となり、1981年以降では、バブル期実績8.36%を抜いて、過去最高だそうです。(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

どこに、そんな過去最高の支給をする根拠があるのか、と思いますが、中小企業としては、中小企業だけの平均値を知りたいところです。そして、中小企業の場合、35万円がひとつの基準ではないかと思っています。会社の業績や規模の他に、社員一人ひとりの勤務成績、勤続年数、年齢などが評価に加わります。

ボーナスは、業績などにより、支給額が大きく変動してもいいものであり、業績が悪かった場合は、支払わなくてもいいものです。とはいえ、社員側には、社員の労働債権としての意識があります。生活の一部だよ。支給されて当然のもの。雇用契約書に書いてあったじゃん。求人票に、賞与〇か月って書いてあったでしょ。と、支払われて当然という意識で、請求されることが増えてきました。

支払いたいのはやまやまなれど、どうしても難しい場合もありますよね。その場合の対応策としては、就業規則等で、ボーナスの支払い基準を明記するのと同時に、会社や個人の業績、勤務態度により、減額することがある、支給しないことがある、という文言を入れておくことは、非常に大切です。


人手不足倒産

おはようございます。台風の被害はどうだったでしょうか?こちらは、梅雨前線が北上したことによる雨が降ったくらいでしょうか。

最近は、求人をしても人が集まらない、という話をよく聞きます。報道によると、人がいないために、飲食店の営業ができず、店を閉めざるを得なかった、などと聞きます。しかし今や、それにとどまらず、人手不足を原因とした企業倒産が、各地に広がっているそうです。景気が上向きだした昨年から目立ち始め、今年はさらに増える勢いだそうです。

ここ一関でも、求人状況を見ていると、時給や給与の額が、少しずつ上がっていると感じます。求人数も増えているのではないでしょうか。店舗の前に、求人看板がデカデカと掲げられていたりします。そして長期間、掲示されているので、なかなか人が集まらないという状況なのかな、と思います。

一方で岩手の若い求職者は、東京や仙台などに行く人が多いので、地元に残るのは、高齢者が多く、この傾向はしばらく続きそうです。人口も減少していくのでしょう。

そして、賃上げによる人材獲得競争は、コスト増を招き、中小企業の経営を圧迫していきます。積極的な経営努力をしたうえでの賃上げや求人でないと、厳しい方向に向かっていくだけになりかねません。新たなビジネスモデルを考えたうえでの経営が求められています。

どんなモデルがいいのかですが、事業のコラボなどは、その一つではないかと思います。デイサービスと保育施設、温泉と菜園、GSとコンビニ、平泉観光とB級グルメなどなど。コラボにこだわる必要はないのですが、考えないと、動かないといけませんね。